既にFloyd Roseオフィシャルサイト及びSNSにて発表されておりますが、同社はドイツ製のFloyd Rose Original Tremolo Systemのブリッジサドルに関しまして仕様変更を行いました。これは同社40年の歴史において初めての製造方法に関する変更で、今までの鋳造からCNC(コンピーター数値制御)による切削加工に変更されております。これにより、安定した寸法精度、正確な機能性、そして切削加工ならではの美しい外観を実現しています。
今回切削加工に変更された事により、インサートブロックが挿入されるボックス部分の四隅には、切削ツールの半径分のいわゆる隅Rが生じる事になりました。これにより、弊社Ti-Blockを含め正方形の断面を持つ旧タイプのインサートブロックを使用した場合、隅Rの部分にブロックの角が接触してしまい、サドル部分との間にわずかながら隙間が出来てしまいます。特にプレーン弦においては十分に弦を固定することができず、弦が抜けてしまうという不具合を生じる可能性がございます。このため標準で装着されているスチール製インサートブロックの規格も変更され、弦と接する面の2つのコーナーが、ボックスの隅Rに合わせて丸められています。(下記画像参照)
現在 2021 年6月時点で、市場に流通しているギターに搭載されている Floyd Rose Tremolo の殆どは旧規格または、ドイツ製以外のSpecial Seriesや1000 Series(Proを除く)でありますので、引き続き問題なく現行Ti-Blockをご使用になれますが、Floyd Rose 社からは既に新規格品の出荷が始まっております。今後ハイエンドギター中心に搭載されるドイツ製Floyd Rose Original Tremolo、及び単体で販売されるモデルは新規格となりますので、しばらくは旧規格、新規格が混在する状況になるかと思われます。
つきましては今後、Floyd Rose 搭載ニューモデルギターの購入予定があり、弊社 Ti-Block へのアップグレードをご検討のお客様にはご購入前に、上記画像をご参考の上、搭載されているインサートブロックの形状を確認していただけますようお願いいたします。現在、新規格、旧規格双方に対応可能New Ti-Blockを開発中で、市場投入は今秋以降になる見込みです。現行Ti-Blockの在庫が終了次第、全てNew Ti-Blockに切り替えてゆく予定でございます。もしお客様の Floyd Rose がニュータイプと判明されましたら、現行 Ti-Block へのアップグレードは、今しばらくの間お控えいただけますようお願いいたします。
Ti-Block につきましては、Floyd Rose 純正アップグレードとして認定されているにもかかわらず、今回は対応が遅れてしまい申し訳ございません。ご不便をおかけいたしますが、今後とも良い製品を提供してまいりますので何卒よろしくお願いいたします。